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・状況が許す限り、着桟前に機関後進が可能であることの確認をすべきである。

・短時間の航海のためか、一部作業基準にそぐわない点が見受けられた。安全運航事故防止のためには、安易な方法をとることなく、マニュアルを忠実に実施することに心がけて頂きたい。

・BRM研修について説明した。

・乗組員側からは、真珠島周辺や伊良湖港内等での水上オートバイの暴走を取締れないかとの要望があった。

ハ. 伊豆箱根鉄道(株)[こばるとあろー5(沼津〜松崎、橋本 進・矢野 健爾)]

・沼津を10:40出港し同日13:30入港するまでの短時間の航海であったが、この間、戸田、土肥、堂ヶ島に寄港の後、松崎に至る航路を往復して安全運航調査(陸上側の旅客乗下船作業を含む)と航海指導を行った。

個別の問題は既述した通りであるが、総合的な所見として下記の問題点を指摘したい。

*各種研修を行っているとのことであるが、研修は形骸化していないか。

*乗組員は運航基準および作業基準を、また、陸上の作業指揮者や作業員は作業基準を十分に理解したうえで、作業に従事しているか。

*航行中や出入港時、不測の事態(例えば衝突や機関トラブル)が発生した場合の対策(旅客の安全確保を含む)を常に考えて操船しているか。

*職務を遂行するにあたり、船長は乗組員に気兼ねすることなく、リーダーシップを十分に発揮し得るか。

・西寄りの季節風が連吹する冬季は、西伊豆の海上模様や寄港地港内の静隠度の悪化が予想されるが、就航率にとらわれることなく、航行の安全確保のため、運航中止基準を厳格に守って欲しい。

・航海中の安全運航は勿論のこと、寄港地での旅客の乗下船の安全確保や定時運航の確保に対する運航管理者、船長はじめ乗組員の心労は大変と思う。

このような環境にある乗組員の「安全衛星」管理について、会社として積極的に取り組んでいる由であるが、更に一層の配慮をお願いしたい。

・本船の運航状況や乗組員数を勘案すると、保存整備を行う時間的な余裕がなく、年に各一度行われる造船所での修理と上架による底洗いの期間中に保存整備を実施せざるを得ない。

本船は船齢8年(平成三年五月推水)であるのを考慮しても、船体暴露部の諸部材や甲板艤装品、電纜等に発錆・腐食や老朽化が目につく。特に、エンジンの故障は安全運航にとって致命傷である。入念な整備が望まれる。

本船の今後の就役期間を考慮した計画的な整備・修理を行う必要があるのではなかろうか。

 

 

 

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