・港内に係船している船舶からケッジアンカーが延びている。ケッジアンカーの位置が不明確で、他船を避航したときにケッジアンカーに近づき不安を覚える。ケッジアンカーを入れるような繋船は制限していただきたい。
・福江港入り口の工事用の仮設灯浮標の光力が弱いため見つけ難く危険である。光力をあげていただきたい。
・港湾の改修を進めていただくのは大変ありがたいが、改修の際には実際に利用している運航者の意見を取り上げていただきたい。殆どの改修について着工時に知らされるのみである。
ト. 九州郵船(株)[フェリーちくし(博多〜壱岐〜厳原、桑島 進・上瀧 昭大)]
・船長をはじめ各士官は清潔な制服を着用し、命令、復唱もはっきりと確実に行われており、操船者として信頼度は十分であった。来年は定年を迎えると話していた船長は、船長になって15〜16年のべテラン船長であり、航路の隅々まで熟知していたようで、ほとんど海図を見なくても変針点や次針路を把握し、離着桟操船においても狭い水域で的確な指示を出し見事な操船ぶりであった。ただし、過剰な信頼は禁物であり、その意味で情報は船長だけが独占するのではなく、乗組員相互が共有すべきと考える。すなわち、船長の命令を含め各部署からの報告は、スピーカを通じ相互に知り得る態勢が望ましいのではないか。
・機関操作においては船長の命令を機関士が船橋で直接受け、船橋における操作盤で制御する方式をとっており、機関の状態を熟知している機関士の操作だけに無理のない機関使用が行われるものと思われる。機関室では保守点検を常に行っているとのことだが、整理整頓がきちんと行われており清潔感さえ感じた。本船は建造後5〜6年ということで最も故障等の少ない時期と思われるが、油断をせずに全機器の保守点検が引き続き肝要である。
・バウバイザーを接岸後上げ、離着岸前に下げるのは「正解」である。岸壁の構造や早着発の為に入出港前に上げ下げするフェリーも見受けられるが、視界の妨げ、車両の暴走・転落の要因になるので安全上芳しくない。
・航海中(往復)と厳原港停泊中に数十分ずつ3回にわたって手隙の乗組員を対象に「海難の実例とその教訓」等の研修を行ったが、熱心な聴講があった。
・ターミナルと本社機構とが若干離れているので、現場と管理機構とのコミュニケーションの充分の充実が望まれる。
チ. 隠岐汽船(株)[レインボー(境港〜西郷〜海士〜浦郷〜七類、岩瀬 潔・古荘 稚生)]
1]乗組員交代時の引継ぎについて
・引継ぎはノートへの記載により行われていた。口頭による引継ぎに比べ確実で非常に有効な方法と思われる。しかしながら、引継ぎ事項を確認したという乗組員全員のサインがないため、引継ぎ事項が確実に伝えられたかどうか不明である。
より一層確実なものとするために、引継ぎ事項確認のためのサインを実施すべきである。