<検討事項>
イ. (新潟〜苫小牧)
・操舵の号令と船首・船尾のスラスター操作号令と左右両舷機の操作号令に、もう少し明瞭な相違を付けた号令詞を用いればより明確となると思われる。
・出入港・航海時を問わず、船橋での当直はチームワークにより成り立つものである。本年5月に起きた「しらかば」の事故を教訓に、操舵・舵角、針路(変化状態を含め)、機関の状態、速力は、それぞれ適宜報告されており、船首尾への号令・報告もよくなされており、好感が持てたが、今ひとつ工夫が必要と思われた。
・報告事項は操船責任者が了解するまで繰り返されるべきである。また出入港時、船首・船尾からの報告は復唱した後に船長に報告すべきである。報告において復唱のないものや船長の了解のないものが時折見受けられた。情報過多にならないようまた必要な情報が欠落しないよう船長始め運航者一同が話し合い、適切な情報交換の仕方・確認の仕方を取り決めておくべきである。
・出入港部署の配置時期、解除時期は適切であった。しかし、1ヶ所早すぎる場面があった。苫小牧港東部港区出港時、積み荷が満載状態となり出港時間が遅れた(20分)ためか、船長の部署解除の指示は、船がまだ防波堤の中であり早すぎるものであった。当時、入港船もあったことであり、少なくとも船首配置者は防波堤通過後まで残すべきである。
ロ. (長崎〜福江〜奈留島〜奈良尾)
・報告要領について一部改善すべき所が見受けられた。長崎出港時、外貿埠頭から出てくる同一の船舶に対し船尾からの報告と船首からの報告に「方位」に明らかな相違があった。自船が回頭操船中であるときの情報は、地名等を入れるなどして誤解の生じないよう工夫すべきである。
・当直員達は、軽い雑談を時折交えながらそれぞれ当直業務を行っていた。注意力の維持には軽い雑談も必要であり、否定はしないが、その最中に出る操船号令は明確なものとなるよう意識すべきである。
ハ. (境港〜西郷〜海士〜浦郷〜七類)
・船長は、ゆっくりと明瞭なオーダーを心がけるべきである。指示が早口になるとその指示内容は聞き取りにくくなる。
・乗組員の執務状況はチームワークがとれていてすばらしいが、慣れによるマンネリに陥ってしまわないように、適度な緊張感を持たせることも必要である。