他に注意すべきことは、ダーティタンクのバルブがしっかり閉っていない場合、バラスト排出時にそのタンクヘ水が入ってしまうことです。ダーティタンクヘ一度入った水は油分を含んでいるため、船外へ排出できずスロップタンクヘ回収することになり、時間的余裕もなく積荷に支障を来すことになります。
バラスト排出時、バルブの操作ミスで上記のごとき事態を起こさぬよう、使用禁止のバルブはシールしておくべきです。
また、バラスト航海中、空のタンクもしばしば点検してバルブのゆるみ、その他によるダーティタンク内への漏水に注意しなければなりません。
<漏油対策>
クリーンバラストの排出中、海面に油膜を生じた場合は、ただちに処理する必要があります。このような場合に備え、バラストの排出に先立ち、油処理剤等を直ちに使用できる状態に用意しておく事が必要です。
一般にクリーンバラストの排出時に大量の油が流出することはまれであり、流出しても発見が早ければ本船にて処理することが可能です。