む 無理が通れば道理ひっこむ
道理に反することが世の中に行われるようになれば、正しいことが行われなくなる。
う 嘘(うそ)から出たまこと
初めは嘘のつもりであったことが、結果的に、はからずも真実となること。
ゐ 芋(いも)の煮(に)えたも御存(ごぞん)じなく
世間の事情にうといことを、嘲(あざけ)っていう語。
の のど元すぎれば熱さ忘るる
苦しい経験も過ぎ去ってしまえば忘れてしまう。また、苦しいときに助けてもらっても、樂になればその時に受けた恩を忘れてしまう。
お 鬼に金棒(かなぼう)
もともと強いものにさらに強みを加えること。また、良い条件に、さらに良い条件が加わること。
く 臭(くさ)いものに蓋(ふた)
悪事や醜聞が外部にもれないように、一時しのぎに隠そうとすること。
や 安物買(やすものが)いの銭(ぜに)失い
かえって損になること。
ま 負けるは勝
一時は相手に勝ちを譲り、しいて争わないことが、結局は勝利をもたらす。
け 芸(げい)は身を助ける
一つの技芸にすぐれていると、困窮したときにそれが生計の助けになる。
ふ 文(ふみ)をやるにも書く手は持たぬ
恋文を書きたいが字が書けないし、また、恥ずかしくて代筆も頼めない。
こ 子は三界(さんがい)の首伽(くびかせ)
親が子を思う心に引かれて、一生の自由を奪われること。
え えてに帆をあげる
得意とすることを発揮する好機が到来して、調子に乗って事を行う。
て 亭主の好きな赤烏帽子(あかえぼし)
烏帽子は黒色のもの。何事でも、一家の主人が好むなら、家族はその趣味に従わねばならない。
あ 頭をかくして尻かくさず
悪事・欠点などの一部を隠して、全部を隠したつもりでいるのを嘲(あざけ)る言葉。