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2 GPS測位を使用した航海用機器

機能的には、簡単にいうと次のものがあります。

1] GPS航法装置

GPS測位の船位を画面に数値で表示するもの。

 

GPS航法装置

074-1.gif

 

2] GPSプロッタ

GPS測位の船位を経緯度線および海岸線の描かれた地形図上に表示するもの。

 

GPSプロッタ

074-2.gif

 

3] 電子海図表示システム(ECDIS)

GPS測位の船位を紙海図と同じ水準の航海用電子海図(ENC:Electronic Navigational Chart。CD-ROM)上に表示するもの。

注:以下の項では「GPS航法装置」および「GPSプロッタ」について記載し「電子海図表示システム」については取り上げていない。

3 GPSプロッタ

(1) 海岸線等の表示

現在、大きく分けて次の2種の表示用カードがあります。

1] 一般の地図(CD-ROM)

GPSプロッタ等を製造しているメーカ等が作成しているもの。

各メーカーごとに海上保安庁(水路部)から海図に使用している経緯度線および海岸線の各データ使用の許可を受けて、自社で図を作成しているもの。

一部等深線が描かれているものもある。

2] 航海用電子参考図(ERC:Electronic Reference Chart、ICカード)

(財)日本水路協会が作成しているもので、次のデータが入っています。

・海岸線 ・航路標識 ・陸上の顕著な物標

・等深線:5m、10m、20m(ただし5mは1/5万シリーズのみ)

・障害物:干出岩、暗岩、洗岩など。ただし10m等深線(1/5万シリーズでは5m)より浅所側のものは省略してある。

・その他の線:危険界線、航行禁止区域、海上交通安全法適用海域など。

(2) 活用

位置の確認ができることは当然として、機種によって機能の差はありますが、コース設定、障害物を囲んだ表示、避険線の設定、各種警報の設定などができるので、自船装備GPSプロッタの機能を最大限に活用することが望まれます。

 

 

 

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