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め] 目と双眼銀(めがね) 見張りの基本

 

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何といっても自分の目で確認するのが一番です。

レーダー、GPSなど、霧の中や夜間の航行では船や陸岸を把握し、位置を確認する最新機器がありますが、このような時でも、実際に船影が見え、島や防波堤などが見えた時にはホッとしますね。

裸眼、双眼鏡、レーダーなど、それぞれの長所を活かす見張りをしましよう。

1 人間の目

光は比較的波長の短い電磁波です。その中で我々が感覚できるのは380〜780nm(ナノメートル:1億分の1メートル)の範囲の光で、これを可視光線といいます。

目の錐体は明るいところで物の形を見分けたり、色を区別したりする機能をもっています。しかし暗いところでは錐体は機能せず何も見られなくなります。

しかし、人間の目は素晴らしい機能をもっており、昼は眠っている「杆体」という助っ人が夜に機能を発揮するのです。

杆体は暗いところでは弱い光でも感じ、明るい場合よりも10万倍も感度がよくなるという特徴をもっています。

暗夜の見張りでは、視線を水平線よりもわずか上(約10度)の辺りを左右に流していれば、水平線上の微弱な光(物体)も杆体がキャッチします。それから双眼鏡でその微弱な光(物体)を確認するのが見張りの「コツ」といえましょう。

 

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右眼水平断面図

 

 

 

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