こちらから見ていて、どうもボヤーッとした感じで、居眠りでもしているのではないかと思われる船や双眼鏡で見てみると船橋に人影がない船を見かけることがあるでしょう。
このような船舶に対しては積極的に注意を喚起しましょう。こちらや他の船舶まで事故に巻き込まれるおそれがあります。また当該船舶が乗揚げなどの危険に陥ります。
こちらからの「注意喚起信号」による早めの声掛けが肝要です。
1 注意喚起信号を行うべき具体例
1] 他の船舶が、停泊中の自船の存在に気付かないで接近してくるとき。
2] 投揚錨中または離着岸中の自船に、他の船舶が接近してくるとき。
3] 埠頭の陰や錨泊中の大型船の陰から他の船舶が出てきそうなとき。
4] 他の船舶が、暗礁もしくは危険水域、または定置網等に接近しているとき。
5] 他の船舶が、航海灯の点灯を忘れて航行しているとき。
6] 視界不良時に衝突を防止するために必要と認めるとき。
2 注意喚起信号の方法
具体的方法は、法令上明記されていません。海上衝突予防法に規定する信号と誤認されることのないものであれば、発光信号または音響による信号や探照灯も使用することができます。
例えば、次のようなものを利用することが考えられます。
灯火(発光信号器、懐中電灯)、汽笛、サイレン、号鐘、バケツ、号笛など。