なお、重視線は「導灯」「導標」がそのものですし、漁業者の間では地方によって呼び名は異なるようですが、「山たて」などの名称で昔から活用されているものです。
2 避険線の活用
「避険線」とは、この線から入ったら危ないですよ!という危険を避けるため活用する線です。
避険線の種類には、次のようなものがあります。
1] 2物標の重視線(物標、灯火等による。図1)
2] 物標の方位線(コンパス方位による。図2)
3] 物標からの正横距離(レーダー等による。図3)
4] 物標からの等距離線(レーダー等による。図4)
5] 等深線(測深儀による。図5)
前項で記した狭水道などの航行でも、避険線を設定することにより安全圏が確実に把握でき、乗揚げを防ぐことができます。
ただし、これらの線は、海図などの図に記入されなければ活用できません。あらかじめ自分で赤色の線を引いておくなど、資料化しておくと便利です。