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く] 食わず嫌いの避険線

 

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あなたも海技試験の勉強をしているときに避険線について教わったはずですが、活用している人は少ないようです。

最も手軽な「船首目標線」、はみ出し防ぐ「避険線」、使い易さは「重視線」…と、使えばこれほど便利で安全に役立つものはないといえます。

1 船首目標線の活用

狭水道の航行、狭い港湾への入港(投錨)、複雑な島嶼海域の航行などの場合、可能な限り顕著な目標物を船首目標(航進目標、向首目標ともいう)としたコースラインを引いて航行すると、操船者にとって、コースラインからの左右の「ずれ」が刻々、明確に判断できるので、極めて有効な航法です。

船首目標物としては、灯台、灯標、山頂、島頂、岬の先端などの他、自船が見誤ることなく活用できるものならば、大きな樹木、煙突、ビルの一方の端など何でも利用できます。

二つの物標の重なりを利用する「重視線」は、前方を見ていれば「ずれ」がすぐわかりますし、方位線を活用したものは、操船者が前方を見ながら時々コンパスをのぞき「ずれ」の有無、その程度を確認し、コースに乗せるように操船すれば安全確保万全といったところです。

 

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