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そ] 走錨は 守錨の油断 チェックミス

 

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あなたは、強風下自船が走錨し、または風上の錨泊船が走錨してきて危ないと思ったことはありませんか。

台風や発達した低気圧が通過したときや、冬期の季節風が強まったときに、走錨して座礁したり、他の船舶に衝突する船が多々見られます。

荒天が予想される場合には、気象情報から風速風向(その変化)やうねりの入り込みなどを判断して、走錨の危険のない場所に錨泊する必要があります。

走錨の感知、発見の方法を当直者が全員知っておくことが肝要で、船長はその指導をし、また、避泊時には早期発見の方法を書いたものを海図台に出して注意させることも有効です。

1 守錨体制

守錨についての注意事項は次のとおりです。

1] 必ず守錨当直を船橋に配置すること

錨を入れて停泊するこの機会に…ということでしょうか、食堂や船員室で乗組員が集まり歓談していて船橋を空っぽにし、走錨に全く気が付かないという事例が時々みられます。

2] 気象変化の的確な把握

今から風が強まるのか、最大風速はどのくらいが予想されるのか、風向の変化は何時頃かなど、台風情報、低気圧に関する情報などを確実に見聞きし、守錨体制、機関のスタンバイなど必要な心構え、準備をするのに役立てること。

 

 

 

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