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を] 汚名をそそげ プレジャーボート

 

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レジャー活動には、ロッククライミング、冬山登山のように最初からある程度の危険を承知で、その克服を喜びとするものもありますが、一般的なレジャーは安全を第一に考えて楽しむものでしょう。

海は、明るく、穏やかな優しさをもっている反面、予想もしない牙をむく恐ろしさを秘めていますし、海上は陸上に比べて広大で、自由に走れ回れそうですが、他の船舶との関係は様々であり、また水面下の見えない浅瀬等の障害物に注意を払う必要があります。

プレジャーボート等(遊漁船を含む)の海難発生状況は、ここ数年増加の一途をたどり、平成9年には過去最多、それまでトップを占めていた漁船の海難を抜いて、ついに不名誉な「ワーストワン」になってしまい、由々しき状況にあります。

海洋レジャー愛好者には「事故に対する自己責任を自覚」して、ワーストワンの汚名返上に努力する必要があります。

1 モータボートの海難

プレジャーボートの中で、モーターボートの海難はダントツで、増加の一方です。保有隻数の増加、平成11年の「五級小型船舶操縦士免許」の創設などから、海難は今後も増加するものと思われ、次に述べる海難の種類・原因を十分に理解して海難防止に努めてほしいものです。

海難では、機関故障が最も多く122隻で、そのうち89隻(73%)が機関取扱い不良が原因となっています。モータボートは自動車とは違います。自動車感覚で出港前の点検をしないまま「サァー出港」と、エンジンスタートではいけません。

 

 

 

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