日本財団 図書館


表2 OPBOシステムとして組み込んだ機能

005-1.gif

 

四、OPBOシステムの搭載

 

航海支援システムの安全性や信頼性を証明するには、設計に留まらず、実船による実証評価が不可欠である。こうした考えの下、共同研究により開発したOPBOシステム(三菱スーパーブリッジX)を装備した「新ぷろぱん丸」(七四九G/t、LPGタンカー、写真1参照)が平成九年九月に竣工された。なおこの船は、日本海事協会(NK)のBRSIAの船級資格を取得した。

 

005-2.gif

写真1 新ぷろぱん丸

 

新ぷろぱん丸では、船橋を中央部が前に突き出た形状とし(写真2参照)、運航者の指令位置をこの中の中央前部として設計し、電子海図表示装置と操船ユニットそれに音声入力用マイクを船橋中央前面に置き、中央から右舷の方には、機関表示・操作パネル、機関部監視モニタ、ARPA、エアホーンタイムコントローラを配置し、左舷の方にはバウスラスタコントロールパネル、VHF、航海情報モニタ、音響測深表示器等を配置している。

 

005-3.gif

写真2 新ぷろぱん丸の船橋

 

図1にOPBOシステムの構成図を示す。図のように種々の装置やモニタがネットワークを通して結ばれている。システムと運航者間のインターフェイスは次のように設計されている。

1]情報提供

当直者が目視による見張りに専念できるように、当直必要情報(事前の調査で選択した情報)に関して、全てシステム側が音声で報告。電子海図等の画面は一瞥(いちべつ)で判るように、当直者が選択した必要なもののみを集中表示。

2]追加情報

当直者が追加情報を要求する場合は、音声あるいはタッチスクリーンヘのタッチ操作でその情報を得ることができる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION