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事例(3)

C丸(四九八トン)、平成十年十二月二十二日二二二〇ころ、来島海峡東入口航行中。

呉広港から和歌山向け航行中、来島海峡は南流で約六ノットの潮であった。中水道を通過して航路を出ようとしていたところ、航路に入ろうとしているタンカーが第七号灯浮標(緑)に近寄り本船に接近して来た。汽笛、探照灯で注意喚起するも針路、速力を変えないため、機関を微速とした。

右舷側には四〜五隻の船舶がいたため右転出来ず、緑の灯浮標ギリギリであった。タンカーは本船と行き会った後、急に左転、西水道に向かった。

 

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事例(4)

D丸(一九九トン)、平成十年一月二十八日〇四〇〇ころ、関門海峡航行中。

関門海峡東口に入り、小倉に向かっていたとき、左前方にタンカー、右前方に一九九トン型貨物船が一団となって西航していた。

当時、潮は東流で約六ノット、田野浦から出港した四九九型のガット船が周囲の状況を見ず、これら船団の前に突っ込んできて、潮に流され進まなくなった。先船が一斉に機関停止したため、船間距離が見る間につまり、機関停止、後進全速として追突を免れた。

 

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事例(5)

E丸(四九九トン)、平成八年十月三十日一二〇〇ころ、千葉港出港中。

千葉にて揚げ切り衣浦向け出港中、本船の右舷前方の鶴見沖シーバースヘ大型タンカーが接岸作業中であった。本船前進微速として大型タンカーを避けて航行していたところ、鶴見航路から液化ガス(プロパン)積載船が出港して来た。大型タンカーの影で発見が遅れた。急きょ、大型船を回避してプロパン積載船の船尾に回り込んで避航した。

 

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事例(6)

F丸(四九八トン)、平成九年一月二十二日二〇三〇ころ、大王埼沖航行中。

境から鹿島向け航行中の二十二日二〇三〇ころ大王埼で浜名湖沖に針路を設定して航行していたところ、右舷後方からタンカーが接近して来た。次第に接近して来るので灯火を照らし注意喚起するも針路に変化なく、危険を感じ機関を微速としてタンカーが追い越した後、船尾を回って航行した。

タンカーは伊勢湾方面に向かうため、強引に追越し、本船の前方を横切ったものと思われた。

 

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