一九九〇年の広島を例にとると、図より偏角は約6°45′W、年差は約1°2′Wであることが読み取れます。
これらの値を基に一九九五年の広島の偏角を求めることができます。
6°45′+(1995−1990)×1.2′=6°51′W
このように、偏角は場所によっても違うし、しかもその値は年々刻々と複雑に変化しています。
この変化の量を調査するため、海上保安庁では五年ごとに日本全国の沿岸域、離島等の地磁気観測を実施しています。そして、この観測成果に基づいて海図のコンパス図に磁針の偏角およびその年差の値を書き入れているのです。