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8. むすび

 

国内におけるLRTの研究は、近年、急速に高まり、本年3月にはヨーロッパでLRT国際Workshop2000が開催される運びとなり、こうした折に本「LRT高速運転用信号システム」の研究が実施され、学識経験者を含め多角的に意見を交換し、討議を重ね得たことは誠に時宜を得た有意義なものであった。

本システム研究の主要なテーマの一つである「汎用GPS」のLRT高速運転用信号システムに対する活用に関しては、試作装置によるハード的な技術検討の結果とソフト的な処理の検討結果の両面から、その実用性に明るい見通しが得られた。

また、LRVが併用軌道を走行する場合、交通信号の制御下において運転される。近年、交通信号機は、交通管制センタのコンピュータ制御による場合が多く、本研究で開発したシミュレータ等を活用し、LRV等の路面電車の性能を広く、わかり易く交通管理者に説明し、軌道事業者と交通管理者が協調して、公共交通機関としてのLRV優先システムヘと発展させていく必要があるものと考えられる。本研究がそうしたシステムの発展への一助になれば幸いである。

 

 

 

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