日本財団 図書館


2. 開発の進め方

 

2.1 試作装置の基本的前提条件

 

本事業は、LRTの将来的なシステム全体の中での高速運転信号を主とした基礎部分を開発するものと考える。ここで言うLRTの将来的なシステムを以下に示す。

(1) 将来システムの機能

a)目視運転が基本

b)先行車両との間隔が十分であるとき、高速運転を行う

c)車-車間通信やセンタ管理による運行管理

d)出発抑止による定時隔運転

e)線路敷内通行禁止が原則や通行車両への走行レーン警告

f)対自動車として衝突防止装置や対自動車警報

g)対交通信号機としてG延長等の優先信号

h)ブレーキ性能の向上

i)停留所に車両の位置を表示

j)利用者からのTELによるLRV位置の問い合わせ

(2) 将来システムの機器構成

将来的なシステムの機器構成を、図2.1-1に示す。

(3) 試作システムの開発内容

このような将来的なシステムに対して、本事業で開発する「LRT高速運転用信号システム」の開発内容は次の通りである。

1]GPSによる車両位置検出の開発

2]高速運転用信号システムの開発

3]小ゾーン無線通信による位置情報照査システムの開発

4]出発抑止指令システムの開発

(4) 本システムと将来システムの相違

そして、本システムと将来的なシステムとの相違を次に示す。

1]高速運転信号を主体に将来的なシステムの基礎部分を試作する。

2]GPSによる車両位置検出は自律形の構成とする。(車両から情報を取らない)但し、試験的に車速模擬信号端子を設ける。

3]交通信号機とのインタフェースは優先許可模擬信号端子を設ける。

4]対自動車は、対自動車模擬警報による。

5]旅客案内は、センタ処理装置の車両位置表示で代行する。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION