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図1-3-11に代表的な自己膨張式オイルフェンスを示している。

 

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図1-3-11 自己膨張式オイルフェンス

 

5] 耐火式オイルフェンス

流出油事故の防除措置の一つとして、我が国も含め米国やヨーロッパ数カ国で現在開発中の現場焼却法がある。

現場焼却法は沿岸から遠く離れた外洋で流出油事故が発生した場合、事故現場付近で流出油を焼却処分する防除方法である。この焼却処分は、流出油の性状があまり変化しない早期に耐火式オイルフェンスで集油し、油層厚さが10mm以上で着火し処分する方法である。このため、オイルフェンスは耐熱性を有しているが数回程度の焼却使用で焼損する。

PVCカバーの中に耐磨耗ステンレス鋼製の編み目に囲まれた高温セラミック繊維で覆われた耐高温の浮力装置付きの火災包囲用オイルフェンスがある。長時間の火災に耐えることができ、さらに格納においては柔軟かつ軽量で、展張/回収が容易で、これはPrince William SoundにおけるEXXON Valdez号の流出油事故に、火災デモンストレーションとして使用された、また、最近ではNewfoundland沿岸沖で火災試験が行われた。

耐火式オイルフェンスは、我が国にはほとんど輸入されていない。図1-3-12に耐火式オイルフェンスを示す。

 

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図1-3-12 耐火式オイルフェンス

 

 

 

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