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5] 普久原先生の健康講話聴講

町立診療所所長の普久原先生が福祉センターで癌についての話をする機会があったので、一緒に聴講させて頂いた。

6] 与論献奉

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[考察および感想]

[研修目的]1] について; 町立診療所の活動は1週間で可能な範囲内の見学ができたと思うが、僻地医療の現状と見学という点においては救急医療体制、入院管理状況なども見学したかったので、出来れば与論病院の見学も行いたかった。

[研修目的]2] について; 現在私は大学で国際保健を学んでおり、私自身は国際保健というものは日本国内における僻地医療、地域医療の応用だと考えています。最近は流行のように「国際保健」だの「国際協力」だのと騒がれているようにも思われますが、基礎をやらずに応用問題を解くようなもので、労多くして(自己満足は得られるのでしょうが)益少なしというのが、今の日本における国際保健の現状のように思われます。とは言うものの、その基礎となる僻地医療、地域医療、特に離島医療というものが実に大変であるということが改めて認識されました。僻地医療を困難にしている原因として、そこの地域行政との関係、さらに僻地特有の封建性があると思います。この二つのうち、後者は自らの誠意を示し続ける事によって時間が解決するかもしれません。しかし、行政との関係がこじれたため敗北( ? )を認めざるを得なくなった先輩諸兄が如何に多いことか。私が以前働いていた長野県の佐久総合病院元院長若月俊一先生は、その点について以下のようにおっしゃっています。

「正義に生きることもいいだろうが、理論どおりには行かない。そこで、ファジーに生きることが大事になってくる。まずは医者は真面目に診療をしておけばよい。国民自身がファジーだから、私たちの子や孫の時代に人間としての共同体が大事になってくる」

なんという冷静な先見性であろう。ヒューマニティーであろう。このように考えれば、地域医療に関する医療観(地域医療道とでも言えるような)も確立され、国際保健への応用も可能となるように思えます。実際に上記のことを与論島で古川先生は実践しておられました。なんとも羨ましい先生です。今回の研修で、自分自身の理想をさらに現実に近づけていきたいと思います。

以上

 

 

 

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