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研修報告書

 

兵庫県・神戸大学医学部大学院

松尾敏明

 

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今回、有意義な研修を行うことが出来たことに関して、全国自治体病院協議会、普久原浩先生はじめ、鹿児島県与論町立国民健康保険直営診療所の職員の方々、山本和儀先生、与論島住民の方々に深く感謝致します。以下に今回の研修の概略と感想を報告致します。

 

[研修目的]

1] 僻地医療の現状見学。

2] 国内僻地医療の国際保健協力への応用を考察する。

 

[研修地選択理由]

1] [研修目的] 1] のため。

2] 鹿児島県(出身地)の離島医療の現場見学希望のため。

3] オフシーンズのリゾート地現状視察希望のため。

 

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[研修日程]

1999年12月6日(月)〜1999年12月12日(日)

 

[研修内容]

1] 鹿児島県与論町立国民健康保険直営診療所(以下『町立診療所』)外来診療見学

診療時間;9:00〜12:00、14:00〜17:00

1日外来患者数;約20人(健康診断希望者を含まず)

患者さんは感冒、慢性疾患のフォローアップを受けている方、健康診断の結果再検査を指摘された方がほとんどであった。心電図、レントゲン、CT、上部消化管内視鏡検査が検査可能であった。今後、腹部エコーの購入も検討中のようであった。内視鏡に関しては、早朝や休日を利用した癌検診などを行えば、さらに有効利用になるのではないかと思われた。しかし、実際にはそのような介入を行うには、有病率、島民の意思、費用を詳しく検討する必要があると思う。インフルエンザワクチンは全国的に不足しており、入手困難というニュースを聞いているが、町立診療所では予防接種希望者はほとんどおらず、在庫があるとのことであった。

山本和儀先生の精神科外来も見学させて頂いた。現在は使用されていない病室を利用して精神科外来を行っていた。ある程度患者さんのプライバシーが確保され、診察に適した静かな環境をつくる工夫がなされていた。私が見学した当日の新患2人は、腰痛の男性と左手の振戦を訴えている女性であった。

 

 

 

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