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「年頭の辞」

 

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(財)全国消防協会

会長 池田春雄

 

平成一二年の輝かしい新春を迎え、全国の会員の皆様に謹んで新年のお慶びを申し上げます。

皆様には、平素から本協会の事業運営につきまして格別のご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

我が国の消防は、長い歴史と伝統に培われ、幾多の先人と会員の皆様方をはじめ、関係各位のたゆまぬご努力により、住民に最も身近な防災機関として、着実に発展・充実を遂げ、安全な地域社会づくりに大きく寄与してまいりました。

本年は、西暦二〇〇〇年という節目の年を迎え、全国消防のさらなる飛躍と輝かしい歴史の創造に向け、決意を新たにしているところであります。

さて、近年の災害態様は、都市化の進展、生活様式の多様化などにより、各種災害・事故の潜在的な危険性が増大し、一層複雑・大規模化する傾向を強めており、地域住民の消防機関に寄せる期待はますます大きくなっております。

また、消防行政を取り巻く環境も、地方分権の推進、高齢化社会の本格的な到来、各種分野の技術革新等により、取り組むべき多くの課題が提起されております。さらには、経済の動きに好転の兆しが見えたとはいえ、財政事情が極めて厳しい状況の中で、今まで以上にきめ細かな行政対応が求められております。

全国消防協会といたしましては、これらの諸情勢を的確に察知し、全国の消防職員がその実力を遺憾なく発揮し、地域住民の負託に応えられるよう、消防機器の改良・開発に関する啓発、消防救助技術の向上、福利厚生の充実など各種事業を積極的に推進していくこととしております。

会員の皆様におかれましても、目前に迫った二一世紀に向け、さらなる消防防災体制の整備・強化等を図り、住民が安心して暮らせる災害に強いまちづくりの実現のため、引き続きご支援、ご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。

結びに、ご家族共々皆様のご健勝とご多幸、そして本年が災害の少ない平穏な年でありますことをご祈念申し上げ、新年のあいさつといたします。

 

 

 

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