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まず、キチンと定められた所で排便が出来る、無駄吠えしない等種々有ります。子犬の内にキチンと教え込み、その後災害救助犬、警察犬、盲導犬等役に立つ犬としての訓練を受ける事になります。

躾けあるいは訓練は、犬本来の習性を利用するのです、犬は集団を形成しボスに絶対服従、この性格を利用し指導手、あるいは皆様がボスになり犬を従わせるのです。こう言いますと動物を虐待と言ったことを言われる人がいますが、これは全く反対です、犬はボスに従う事により安心した行動や生活が出来、気持ちの安定感を覚えるのです。よく家庭で飼われている犬が、布団を齧るとか、柱を齧るとか、無駄吠えをするとかの質問をされます、これは、犬が自分がボスであると錯覚し、思うような行動ができなくて、ストレスがたまってくるからと言われています。躾けをすることと、可愛がることは違います。このことは人間社会においても同じことが言えるのではないでしょうか。余談になりますが、皆様のお家の愛犬について何か疑問等が有りましたら、JKCにおいて「愛犬の飼育電話相談室」を毎週水曜日と金曜日に開設致しておりますのでお気軽にお電話下さい。(電話〇三-三二五一-一六六一)少し長くなりました、災害救助犬の訓練について、ご説明しましよう。

 

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災害救助犬の育成は、始めはかくれんぼから入って行きます、すぐ近くの木陰等の後ろに隠れた人を見つけ出す、うまく行くようになれば徐々に難しくして行き、最後は地震等による崩壊現場を想定した災害現場(捜すところを数カ所設置)において探すといった訓練を行います。この様に犬は遊びの中から自分のすることを覚え、自分も楽しいし、うまくいったらボス(ここでは、指導手がボスになります)からほめられる、これで人も犬もお互いに信頼感が生れ、重要な作業(人命救助にかかわる捜索活動)が行えるのです。あとはJKCが行う認定試験を受け、合格すれば災害救助犬の認定書が交付されます。

 

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