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トルコ共和国西部地震に国際緊急援助隊派遣

 

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トルコ共和国西部地域で日本時間の八月一七日九時一分、マグニチュード七・八の地震が発生し大規模な被害が発生した。日本国政府は国際緊急援助隊(救助チーム三七名、医療チーム一六名)の派遣を決定し、救助チーム先発隊(外務省一名、消防一五名、海上保安庁三名、国際協力事業団一名)を八月一七日二一時五五分に、後発隊(消防一〇名、海上保安庁四名、国際協力事業団三名)を八月一八日一二時〇〇分にそれぞれトルコ共和国に派遣した。なお、国際緊急援助隊の国際消防救助隊は、自治省消防庁・北出広域消防応援対策官を総括官に、東京消防庁一二名、川崎市消防局四名、市川市消防局二名、神戸市消防局四名、尼崎市消防局二名の計二五名で構成されている。

被災地に到着した国際緊急援助隊員は、過酷な状況下で精力的に救助活動を行い、被災者の救出に努めた。また、今回の派遣では、国際緊急援助隊派遣以来初の生存者救出にも成功した。帰国した国際緊急援助隊は、成田空港内で解団式を行い、その後、自治省において自治大臣、消防庁長官等列席のもと、国際消防救助隊の解隊式を行った。解隊式では、北出総括官が活動報告を行い、野田自治大臣が慰労の言葉を述べ、隊旗の返還等が行われた。

 

海外消防事情調査  全国消防長会

全国消防長会では、本年度の事業計画に基づき海外消防事情調査を実施した。これは、海外の消防関係施設を視察し日本の消防の発展に資することを目的に毎年行われているもので、今回は、アメリカ カンザスシティで行われる第一二六回国際消防長協会総会の出席と併せ、会員等一九名が参加し、八月二一日から八月三〇日の一〇日間アメリカやカナダの消防関係施設を視察した。主な訪問先は、ニューヨーク米国消防博物館、フィラデルフィア市消防本部、カナダ トロント市消防局、ワシントンD.C.消防本部で、その後、カンザスシティで行われた国際消防長協会総会に出席した。

 

投稿要領について

★各種災害事例等:

各地の特異な災害や体験記等で、消防職員として執務上参考となる事例を募集しています。

原稿はワープロ浄書文書を原則とし、文字数は1,800字(1行20字×30行×3段)以上。

写真等(1枚300字に換算)を同封のうえ、文末には執筆者名を記入して下さい。

★消防ワイド:

各地の話題を自由に投稿して下さい。文字数は165字(15字×11行)以内。タイトルを付記し、写真を同封して下さい。(写真の返却はできませんのでご了承ください。)〆切は前月の15日です。

 

編集後記

★ 今月号では、東京消防庁の防災福祉対策について掲載いたしました。近年、急速な高齢化が進展する中で、消防でも住宅防火対策や焼死者防止対策等の必要性が議論されています。防災福祉対策について先進的な取り組みをされてこられた東京消防庁の施策の内容等について記述していただきました。今後、この問題に取り組まれる際の参考にしていただきたいと思います。

★ 「平成一一年度全国優良消防職員表彰式」が開催され、全国消防職員の中から三三〇人の方々が受賞されました。多年にわたり職務に精励し輝かしい業績を残された皆様、また、それを陰で支えてこられたご家族の皆様、本当におめでとうございます。今回の受賞を糧に今後も頑張っていただきたいと思います。

★ トルコ共和国西部地震に国際消防救助隊が派遣されました。混乱した被災地での献身的な活動が高く評価されています。また、今回の派遣では、初の生存者救出にも成功いたしました。派遣された隊員の皆様、そして派遣した関係消防本部の皆様、また、支援をいただいた多くの関係者の皆様大変ご苦労さまでした。

(大橋)

 

 

 

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