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東署救急分隊長は直ちに救助隊等の応援を要請し、後着隊に情報支援をするとともに搬送拒否の女性の観察を行っていたところ、一六時一三分に症状の悪化が見られたことから病院へ搬送した。

一五時五三分、救急隊からの出動要請により東署救助隊等が出動。

途上、本事故は下水道管内での酸欠事故との情報を得たため、使用資機材及び救助活動時の安全管理について確認した。

一五時五九分、救助隊等現場到着、工事関係者等に事故発生の状況、要救助者の人数及び事故の発生箇所等の情報提供を受け、西署救助隊の応援要請をするとともに、救助に必要な資機材(酸素欠乏・爆発ガス警報機、空気呼吸器、救助ロープ、ロールグリスマンホール救助器具、空気呼吸器予備ボンベ、強カライト、携帯無線機、送排風機等)を進入口付近に準備した。

東署救助隊員五人は空気呼吸器を装着。直径〇・六mのマンホールから竪坑(地下一一m)に設置されているタラップを利用して進入。

必要資機材を竪坑底部(酸素濃度一五%)へ吊り下ろした後、隊員一人が地上との連絡のため竪坑底部に残り、隊員四人が強力ライト等を携行し酸素濃度を測定しながら暗中の下水道管内へ進入した。

竪坑から一五〇m位入った地点(酸素濃度一二%)でうずくまっている要救助者(男性五七歳・意識あり)を発見。隊員一人が竪坑まで介添え救出し、後着の西署救助隊員らとともに竪坑から地上へ救出、救急隊により病院へ搬送した。

さらに東署救助隊員三人が下水道管内を奥へ進入、竪坑から三〇〇m位入った地点で座り込んでいる要救助者(男性五一歳・意識あり)及び仰臥位で倒れている要救助者(男性三九歳・心肺停止・瞳孔散大)を発見、意識のある要救助者を隊員一人が介添え救出し倒れていた要救助者を隊員二人で作業用の台車に乗せ竪坑まで搬送、西署救助隊員らとともにロールグリスマンホール救助器具等を使用し地上へ救出、救急隊により病院へ搬送した。

残る要救助者を救出するため隊員四人は再度、下水道管内へ進入、竪坑から三八〇m位入った地点で座り込んでいる要救助者(男性二七歳・意識あり)及び仰臥位で倒れている要救助者(男性二二歳・意識朦朧)を発見、意識のある要救助者を隊員一人が介添え救出、倒れていた要救助者を三人で作業用の台車に乗せ竪坑まで搬送、応援救助隊員らとともに地上へ救出(一七時〇六分)し、救急隊により病院へ搬送した。

 

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