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おわりに

今回の管外搬送に際し、地理不安のなか、道路地図を片手に名古屋市内に入りましたが、名古屋市消防局から消防無線誘導及びR病院まで車両による先導誘導を頂き、スムーズに病院収容をすることができましたこと、厚くお礼申し上げます。

(磯見 幸治)

 

予防・広報

住民とつくる防災の輪

鳥取県東部広域行政管理組合消防局(鳥取)

 

はじめに

当組合は、鳥取県の東部に位置し、鳥取市を中心として岩美郡、八頭郡、気高郡の一市三郡(一市一二町二村)で構成され、総面積一、五一八・六二km2(全県比四三・三%)、総人口は平成一〇年四月現在、二五〇、八六四人(全県比四〇・九%)で日常の生活条件はほぼこの圏域で満たされています。

地勢は山地が多く圏域の八○%は林野であり、平野部は圏域中央部を流れる千代川の流域、東の蒲生川及び西の河内川の流域にひらけております。

このような状況の中で現在の消防体制は、一局・五署・六出張所・一分遣所に消防職員二八九人を配置しております。

 

一 鳥取大火について

現在の鳥取市街地の家並みからは想像できませんが、今から四七年前の昭和二七年四月一七日、午後二時五五分頃発生した火災は、折からの乾燥した強風にあおられて、その後一二時間に及ぶ大火となり、市の三分の二を焼き尽くしました。焼失面積四四七、七二七m2、被災世帯五、二八七世帯、死者三人、重軽傷者三、九六五人の戦後最大の大火となり、被害総額は一九三億円余、当時の鳥取県の年間予算の三倍であったと言われています。

 

二 自主防災会防災指導

鳥取市では、大火の翌年に市民有志の呼びかけにより自主的な鳥取市防火協会を結成し、以来地域の防火思想の普及に努めておりましたが、先の阪神・淡路大震災を契機に鳥取市自主防災会と統合、現在は「鳥取市自主防災会連合会」として地域防災の要としての役割を果たしており、各地区の防災会は、頻繁に防災訓練・研修を行い、この訓練・研修に各署所から職員を派遣してその指導に当たっています。平成九年度の訓練等の指導回数は一五二回で、これに参加した住民は五、九〇七人にのぼっており市民の防災意識の高さがうかがえます。

また、防火協会当時から活動のひとつに小中学生を対象とした「防火ポスター」の募集を行なってきましたが、現在もこの活動を続けており、東部消防局もこれに協力し、幼少年の防火に対する認識と防火思想の普及徹底に努めています。

 

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