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被害者が悲しいのは当然であり、支援者も又悲しいのであり、だからこそ一緒になって、今出来ることで乗り越えて行こうというメッセージであったように思う。次回2000年の26回大会はマイアミで行われる。

NOVAそのものに関することや、その他の内容をもう少し知りたい方は前号の「活動報告III」阪上氏の24回大会報告を参照されたい。また今回の報告では阪上氏はじめ相談室の各氏の協力を頂いたこと感謝申し上げたい。

今回のNOVAには私たち被害者支援ネットワークのみならず、被害者支援に携わる日本の警察等の方々も参加されていたことはとてもうれしく、その報告とそれを踏まえた今後の活動及び警察のみならず検察や司法、関係各機関一体となった支援活動に期待したい。

被害者支援の一例として1999年秋の日本における「被害者支援フォーラム」に来日した「MADD(全米飲酒事故撲滅団体)」の活動を紹介すると、飲酒による交通死を無くそう、というものである。飲酒をするなという誤解をされるようであるが、飲酒をしての車両運転禁止という当然のことであるが、日本においての危険意識は少ないようであり、ましてその被害防止の取り組みに至ってはお粗末な実態であるように思う。MADDの活動のようにまずは、一人一人が飲酒運転を絶対にしないという自覚を持つために飲酒運転禁止の赤いリボンを車両につけておく、というだけでも被害者支援である。一人一人の協力をお願いしたい。

 

下はそのMADDの赤いリボン

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LACAAW (Los Angeles Commission on Assaults Against Women)

(ロサンゼルス DV・レイプクライシス センター)1999年9月2日訪問

LACAAWの主な活動はこどもと女性への被害者支援と教育訓練である。そこはダウンタウンにあるビルの1フロアほとんどを占有している。女性への様々な暴力に対する支援という役割を考えると、どこか隠れるかのような目立たない場所であろうと日本的に想像していたが、看板がないだけの一つの会社のようであり、民間組織というより公的機関のようであった。

 

I. 教育訓練

 

1. 対象

1] 地域での子供と女性への4時間の自己防衛プログラム

2] 中学生に対する様々なプログラム

3] 17〜20才の人がロールプレイ、演劇等で一緒に行って見せる。その中で、どういう内容が受け入れられるか参加者と共に検討する。

4] 教師、保護者、スクールカウンセラーにも訓練を行う。

 

 

 

 

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