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第4節 小出地域広域市町村圏(新潟県)―文化のまちづくり

 

1 圏域の概況

 

(1) 位置、自然

 

小出地域広域市町村圏は、小出町、堀之内町、湯之谷村、広神村、守門村、入広瀬村の6町村(うち過疎町村は4団体)で構成されている。

圏域は、山岳、湖沼、森林、清流など大自然の優れた景勝地を数多く有している。福島県、群馬県との県境帯の山岳地および奥只見ダム、黒又ダムの周辺山岳地域は越後三山只見国定公園に指定され、圏域の最南端は尾瀬ケ原に至り、日光国立公園に指定されている。圏域の総面積は946.93km2で、うち97%は森林山岳地帯である。北は守門岳、浅草岳の1500m級、南は駒ケ岳、中ノ岳、平が岳の2000m級の山々が峰を連ね、群馬県境は太平洋側と日本海側の分水嶺となり、東西に連なる山岳は阿賀野川水系と信濃川水系の二大水系の分水嶺でもある。この広大な森林地帯は、冬季の積雪が5m〜6mに達し、この積雪と広葉樹林から湧出する豊富な水資源は、奥只見ダム、黒又ダムをはじめ大小の水力発電ダムにより、総出力約45万KWHのエネルギーを都市に供給し、圏域の4町村が電源地域に指定されている。

圏域の中心である小出町は、信濃川の支流魚野川が南北に流れ、北から破間川、東から佐梨川、羽根川が合流し、古来この合流地点が交通・経済・文化の中心となり、それぞれの河川流域沿いに生活圏が形成されてきた。

 

(2) 人口

 

圏域人口は、平成7年の国勢調査で46,490人で、昭和55年の48,482人に比べ約2千人減少している。圏域全体として過疎化が進行しているが、市街地辺では横ばいか微増傾向にある。

世帯数は圏域全体が微増傾向で、中心市街地や周辺の部で9%以上増加し、核家族化が進行傾向にある。

65歳以上の高齢者人口比率は、昭和55年国調13.2%、平成7年回21.4%で、二十年で8.2%増加した。県平均数値と2000年予測値に比較し、圏域の高齢化比率は10年早いスピードで進んでいる。幼年人口は昭和55年21.7%から平成7年には17.4%となった。各町村が長期にわたり若者定住に取り組んできたにもかかわらず、15歳〜29歳の若者人口比率は国調比較で18.9%から15.7%へと3%減少したが、平成2年国調で14.9%だったのに比べると微増となった。

 

 

 

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