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(3) 事業の特徴〜アート

 

美術館の彫刻・絵画とは異なり、人が自然とかかわるための技術をアートと呼ぶ。自然とかかわる時、新鮮な驚きがたくさんあるが、そうした感動を呼び起こす発見、それをより強く感じられるように加える人の手、これらを越後妻有のアートと呼ぶ。美しい自然を持つ6市町村がアートのネックレスでつながれ、それぞれが光り輝くことを願う。

 

3 四つの事業

 

越後妻有アートネックレス事業は、次の四つの事業を有機的に結合しながら進められている。

 

<大地の芸術祭>(越後妻有アートトリエンナーレ)

妻有郷の豊かな自然を舞台として、「人間は自然に内包される」をテーマに世界のトップアーティストの参加と住民の協力による野外環境芸術の祭典を3年ごとに開催し、圏域の魅力、地球環境に対するメッセージを世界に向けて発信する。

従来のような都市型のパブリックアートの設置ではなく、人々のにぎわいの場となる施設、すなわち広場や散策路、せせらぎなど、機能を持った場自体をアートの作品として施工する。既存のイベントと、アーティストが地域住民と協働してその場所に深くかかわりながら制作する作品を結びつけようというアートと地域による祭りである。

参加アーティストの数と質、出身国の多様さは、日本で行われている国際展では最大の規模、世界でも屈指とされる。場所が6市町村にわたること、野外で展開されること、中山間地で行われることも、世界で初めてとされる。既に、世界30カ国、約150人のアーティストの参加が決まり、諸調査やワークショップなど作品制作へ向けて精力的な活動が進められている。

大地の芸術祭の第一回は2000年(平成12年)7月20〜9月10日に開催される。

 

 

 

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