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3 広域的連携に係る若干の事業の紹介

 

(1) グローカルクレイジーアカデミー

 

北上中部拠点都市に指定されたエリアには、花巻、北上、水沢、江刺の4つの青年会議所がある。この4つの青年会議所が広域連合の勉強会を行い、連携できることは連携し、行政に任せるのではなく、自分たちの手でやろうと活動を始め出した。

一方、1990年度から5年間、北上市の「ふるさと創生1億円」事業の一つに「クレイジーアカデミー」という事業が採用されていた。まちづくりは人づくりからと言われているが、とくに、まちづくりに必要なのは「気違い、馬鹿連合軍」だということで、「クレイジー」が使われ、すでに各期30人、総計150人のクレイジーアカデミーネットワーク(通称CAN)が編成されていた。この実績を踏まえ、平成9年度は7市町村のエリアから30名ほどの人材をつのり、広域的なまちづくりを研修している。平成10年度の例をみると、6月〜9月の土、祝日を選び、まちづくり入門、まちづくりサミット、まちづくり実践、交流(福祉・環境の視点に立った「わがまち点検」等)、広域連携についての講演受講と分科会、広域的まちづくりフォーラムを5回6日一般市民も交えて行っている。関係する三つの県地方振興局の助成(50万円×3=150万円)、胆江地区広域行政組合の助成(100万円)などを加え、523万円余の決算額である。期待される効果としては、次のように説明されている。『市町村の枠を越えて受講生が一堂に会し、講座を続ける事により同じ地域に住む人間なんだという仲間意識が生まれます。またそれぞれの地域で様々な活動を行なっている人の、地域を越えた情報交換により共通の課題が見えてきます。その共通の課題に対して身近な事から取り組むことの大切さを感じていただきます。

この事業の受講生たちが広域的なネットワークを作り、それぞれの地域に情報発信する事でこの運動の輪が広がり、地域エゴを乗り越えた行政システムの変革の一助となればと考えます。』

 

(2) 自然と人とのふれあい体験事業「おもしぇばりおもしぇ夏休み」

 

岩手県中部地区は、前述のように、優れた自然環境をもっている。「自然と人とのふれあい」をテーマとする体験の中で、地球環境を守ることの大切さを学ぶとともに、圏域内の子ども達の交流を深め、地域文化の学習を行い、併せて、思いやりとか優しさという温かい心情の育成を目ざすものである。

平成10年度の例でいえば、小3から18歳までの希望者46名とスタッフ16名の62名で、7月25日、26日の1泊2日、沢内村にキャンプを張って、次のような体験活動を行っている。

 

 

 

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