まず生音が存在し、その上でミキシングバランスの作業を行う。
デメリットとしてハウリングが存在する。またそれは大敵でもある。
ホールに従事する音響さんと音響会社に所属する音響さんではPAに対する考え方が、ずれているような気がする。音造りや音の構成の取り方が違ってきており、PAのジャンルに於いてもサウンドサービスとホールを分けた方がいいのか?
PAのオペレートを客席のベストポジションにてミキシングしても、客席内全てに於いてベストな音造りができているのか疑問である。
ホールPAは音響室ミキシングが殆どなので客席とのギャップがあるためにさばを読んでの作業になる。エアモニを頼りにするケースが多いと思われるが、設備上エアマイク自体にあまり精度の良いものが使用されていないために、客席の情報全てが伝わりにくいのではないか。
客席内の全ての席に音を均一に提供するのは、非常に難しいことであり、仮に1000人の人間がいたとすれば、1000人が全く違う音を聞いていると考える方がまともかもしれない。
お客の座り位置が、スピーカーからの距離等様々なのでその辺りも考慮しPAすべきである。
2階席の下、或いは窓が開いた音響室の中はフィルターがかかったような感じになる。
特に2階席下は低域・高域ともになくなる傾向があるので、そこでミキシングする場合は、その辺を考慮し逆補正しながら行うこと。
舞台上のPA(FBフォールドバックの略 演奏者・演技者に返すこと)バランスにはセオリーが存在しない。舞台上の人が演奏・演技をやりやすいバランスが存在する。
録音のFBはヘッドフォンを使用する。演奏者はヘッドフォンミキサーを使用し好みのバランスを作る。
公開放送等に於いてのPAは、最終的に放送の音が良ければOKである。
無駄な音量によるカブリは放送ミックスに濁りの障害が出てくるので、注意が必要。
放送に於いては場内の雰囲気を出すために、客席にも集音マイクを立てる。
仮に声量のない人の音量をPAで上げると、放送ではオフに収録される。
PAがオンにしてしまうと、放送ではオフになるという法則になる。
2]録音ミキサーについて
最近ではデジタル化され、アナログ時代とは違う技術が要求されてきている。
アナログの作業はコネクター・レベル・インピーダンスを合わせることが前提としてある。但し多少は暖昧な部分が通用することもある。
反対にデジタルはそのあたりを間違ってしまうと、音が出なかったり雑音になったりする。
デジタルの約束事
1) 標本化 サンプリング周波数を合わせる(例 : CDだと44.1KHz)
2) 量子化 ビット(例 : CDだと16ビット) ダイナミックレンジに関係する
3) インターフェイスのフォーマットを揃える(AES・EBU等)