平成11年度 全国公立文化施設協会「九州地区協技研修会」
薄崇雄氏 講議要項
12月9日12:30〜14:30
講演で御本人がお持ちの音源を再生する箇所がありました。
《MD再生》で表記します
プロフィール 福島県喜多方プラザ文化センターの職員をしております。現在16年目になります。音響や自主事業の担当も兼ねており、最近では企画の方も担当しております。14年前にFBSR会を結成し、音響に従事している人を対象とし年1回200人前後の参加者のもと技術研修会を行っています。次回は2月9〜10日に予定してます。
今日のテーマは舞台でしか作れない音、なおかつアマチュアレベルではなく業務として成り立つプロフェッショナルな音作りを目指すことを主体にします。
舞台の音とはどのようなものであろうか?
まず生の音が存在する。ダイナミックレンジ幅が広い。
電気音響から見れば、フェーダーを絞った状態が一番小さい音であるが生の音が存在するので、必ずしも0ではない。その状態から電気音響のフルパワーの状態もしくはオーケストラの全員が出す一番大きな音の状態と比べると音の幅がある。
当たり前のことであるようだが、CD等録音の世界はそういう状況になっていない。
照明・音響の新機種取扱いほか
【音響技術者の種類について】
ミキサー(ここの場合は機材ではなく人間の意味をさす)にも様々なジャンルの種類があり、一人で全てこなす人はなかなかいない。内容が専門化してしまうので難しい。
各ジャンルに於いてのテクニックが必要とされる。
現在で5〜6種類のジャンルが存在する。音造りの現在のテーマはHi Fiではなく生よりも生っぽい感じを造ることにある。
例えばホール音響では、客席においてはステージから離れるに従って高域が減衰するので、こもった感じに聞こえる。理屈上これが生の状態である。但し、スピーチ等電気を使用して客席にPAした場合、生声だと聞き取りにくい後ろの人も聞こえるので、その人にとっては生より生っぽいということになる。
1]PA(Public Address 公衆に伝達するという意味)ミキサーについて
演奏者・演技者・観客・技術者が同一空間にいるということが最大の特徴である。同じ体験が共有できる。録音や放送とはそこが違う。