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それが昼間の、夜のプログラムかと、昼間のプログラムの場合そこまで客電を落として、実際に当日入場してきてどのような印象を持つのか、というのは予め実験をしておきます。明るい所から劇場に入ってきた時にかなり暗い場合どうなのかと。そういうことも含めて明るさ暗さをコントロールします。生理的に暗い照明でもお客さんは集中出来ます、生理的にはどのくらい持つのか。10分もやったら飽きてしまいます。長い時間は見えなくて集中出来なく、耐えられませんが、1分2分程でしたらかなり暗い状態でも演者、ダンサーが表現しても心理的にはついてきてくれます。

 

【Q】 舞台上での仕込みの時に、大道具の吊り込み道具がトラブッて会館のバトンに被害が出ましたので現状復帰を求めましたが、舞台が暗くてよく見えない、この様な状態では事故が起こるのは当然だといわれて、対処に困っています。どうしたらいいのでしょうか。

【A】 どなたかそのような事故例、経験をお持ちの方はお見えになりませんか。

(a) 式典の仕事に行ってまして、三角錐の物を5箇所ほど立てていたのですが、来賓客の方が50人ほど登壇していまして、一番後ろの人がその三角錐のものに当たり、三角錐が倒れまして、ローホリを凹ましてしまったのですが、私の会社が弁償しました。その時の争点は業者の良識にもよりますが、普通、本番中舞台上のもの全て会館の人間がずうっと注意して見ていくというのは恐らくどこの会館でも不可能だと思います。常に舞台上に3人から4人以上の管理する人がいないと全てのものを安全に見るというのは難しいと思います。上手下手にそれぞれ1人から2人ぐらいいないと、出来ないでしょうし、ましてや、芝居などですと暗転でも進んでいきますから、暗転でバトンを上げ下げするということが前提になってきますよね。ですから色んな状況を考えて、スノコの明かりが点いてなかったからといって、作業灯が点いているのですから会館に問題は無かったと思いますが、バトンの上げ下げの時いつも会館の人間が見ていられるかどうかという事は、難しい事ですが、危険な事をしているときは必ず注意するようにはしています。仕込みの段階で、バトン吊りの道具か厚みなどあり他のバトンとか照明バトンと接触しそうな場合は勇気をもって止めてくれと言うとか、他の方法を考えるとか助言が必要だと思います。プロといってもこわいプロもいますし、全国を回っている劇団の中でプロと思われる人の中でも物凄く危ない人も沢山います。危ないと思ったら舞台監督に相談するということで、予め注意をすることが必要ではないか。責任問題に影響があると思います。

 

 

 

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