電球ですが、私が仕事を始めた頃はG球と呼ばれるタングステン球ですが、一般の家庭で使われている電球が主流でした。1kwのエネルギーを生み出すにはコイルの長さはかなりの長さが必要です。その当時の1kwから3kw、5kwの電球の大きさはかなりの大きさでした、電球の大きさに比例して機材はドンドン大きくなりました、非常に大きく、重い機材を使用していました。2kw、3kwのソーラスポットの重さが15kgから20kgありました。その後、一気に革新されたのが、ハロゲン電球です。とても小さくて、その結果機材が小さくなる、軽量化された、この革新が一番大きなものです。
タングステン電球からハロゲン電球へ進んだ過程が一番技術的に照明機材の革新が大きかった。その次に電球そのものにレンズ機能を持ったシールドビームと言われる電球を使ったパーライトが機材の軽量化を生みました、レンズがボデーに付属していませんから、非常に軽い機材、少なくても4〜5kgの機材の革新がありました。さらに電球はHMIという放電管系の電球が盛んに使われるようになって来ています。調光制御が出来ませんが、マスキング等の制御でHMI系放電管の劇場での使用が増えています。ムービングライトなども放電管関係の電球を使っています。メタルハライドヘの電球への革新と電球が照明機材の歴史を変えていったという一面があります。
ステージでの機材の安全の話をします。先程のマシンスポットですがアタッチメントがいくつか付けられます、この前にカレードマシンというのも付けれます、ですからバランスが崩れていきます。前が非常に重くなります。この種のスポットをステージに設置する場合、重量用のスタンドならいいんですが、軽量用の三又スタンドのタイプですと確実に前に倒れ易いですから、どのような形でスタンドの向きとスポットの位置関係を作るか?でっぱった足の方向に重量を掛けることにより、安定性を保つことで転倒を防ぐことが出来る。この事が一番重要なポイントです。ステージで大事なことは、出演者、アーチィストの安全を確保することが最も重要なことですが、もう一点、袖幕との関係です。袖幕に触れることによって袖幕を焦がしたり、燃やしてしまう事故がたまに有りますので、袖幕には十分注意が必要です。
前明かりのシューテングについてご説明します。普通、シーリングは、6台を1色で舞台を照射しますが、大体ストレートにまつ直ぐに照射することが多いです、下手側のスポットは下手の舞台を、上手は上手、中央は中央へ照らすといのが基本的に一番行われている手法です。フロントに関しては、下手側のスポットで上手に、客席側、内側のスポットで下手側に行きます。出来るだけ下手に当たる条件を良くすることでデッドを無くすために、テクニックとしてフロントの光はクロスします。
舞台のケコミには明かりを当てない大きさ、ケコミはキライます。舞台面からローホリにかからない部分までをエッジにします。ローホリのケコミに当たりますと、ローホリが光ります、金属のものは光が写り込んで客席側に見えます。ローホリのケコミの手前でエッジを決める。