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次にコード処理、基本的にスポットは熱を発します、その熱の影響がなるべくコードに伝わらないようにする必要があります、回路を取るときどう処理するか?

コードに負担を掛けない、尚且つ熱が伝わらないようにする。コードを丸めて処理するケースが多いようですが、より負担を掛けています、吊り込みバトンの上のバトンを上手く使えば、なるべく、コードの縒りがかから無いで熱が伝わらない形で使えます。

ホールによっては、コード処理のための引っ掛けフックを付けてある場合もあります、そういう物があるのが理想です。一番いけないのは、スポットの上にコードが乗っている状態です、直接熱がきます、必ず劣化します。長時間点灯していますと火災が起こることは十分考えられます。スポットからなるべく離して処理する。使用していない時のコードの保存、処理の方法ですが、コードはなるべく大きく巻きなさいと教えられてきました。この様に細かく巻き込みますとコードに癖が付いてしまって負担をかけています。スポット、コードの寿命を考えますと出来るだけ大きく収納してください。

FQスポットの形状はコード処理が灯体の周りを巻く形になりますのでコードに負担をかけません。スポットコードの収納はそれぞれのホールで今後も工夫をして下さい。

N市民会館の方と先程、お話しましたが、会館ではコードを宙ぶらりん状態にしているそうです、コードにとっては一番良い状態と思います。

制限重量ですが、必ずご自分のホールのサスペンションの残りの余裕の制限重量を頭に入れておいてください。あと何キロ吊り込めるか、一番重要なことです。それと、何本かのワイヤーに分散されますから、片荷にならないように平均的に吊り込まれて耐荷重がどれだけあるか?ということ確認しておいてください。私どもは、あらかじめホールで仕事をする場合に何キロまで大丈夫なのかをお尋ねしなくてはいけないと思います。

劇場管理を運営されていて、回路の容量オーバーが日常的に当然あります、必ずチェックが必要です。持ち込み機材によくある事ですが、漏電の危険の可能性のある機材、コードの被服が少し粗くなっているものとかは、仕込みにかかる最初の段階でチェックが必要だと思います。

次にボーダーライトです、基本的にどのホールもボーダーとサスペンションは競っていると思います。前にボーダーライト、その後ろにサスペンションという形が大体一般的です。ボーダーでの事故例で一番多いのは、スポットの吊り込みが出来るボーダーですと一文字と接触しますからこの一文字との熱の問題があります、それと、ボーダーシートですが、爪が付いていませんので簡単に入れたり出したり出来ます。サスペンションとすっていく時簡単に落ちます。金枠シートですから、落ちたらかなりの事故が起こり得ます、最近、爪が付いていないボーダーが多いようです。さまざまな美術バトンとの接触がありますので落下の危険が常にあります、ボーダーシートは使用時以外入れなくてもいいのではないかと、個人的には思います。爪の付いたシート枠の使用注意ですが、爪は必ず内側に収めるように入れてください。

 

 

 

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