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・休憩時、バトンの急降下。

・十文字バトンをはずした時、ウエイトが急降下。

・照明のバラシ中、手に巻いてウエイトを調整していた人が飛ばされて事故。

・ゆれている状態でおろしている時、幕地に接触し、裂いてしまう事故。

・幕地が焦げた事故。スポットライトに中割れ幕が被さり焦げた事故。

・舞台に出入りしている者がコードに足を引っかけ、機具が動き、中割れ幕が燃えた。

ヘルメットは落下してくるものに頭をまもるものであって、落下した時は守れない。工事現場のベルトタイプのものが使われるが、墜落死を免れるということであって、決して五体満足であることを保証できるというものではないことを知るべき。ほとんどの方が脊髄損傷あるいは内臓破裂という結果である。会館によってパラシュート型のハーレスを使用されているが、体に受けるダメージは小さいといわれる。工事現場では許可されていないため、手に入りにくい。

・セリに関する落下事故。

11年8月、東京の大きな劇場で起きた。ミュージカルのゲネプロの最中(絵で説明)。フライングの操作を担当していた外国人の方が、長年通訳をされていた方に、袖幕があって見づらいといったため、通訳の方が自分がやるといって、見やすくする役割の位置に立った。ワゴンが後ろに下がりはじめた時、うっかり身を乗り出していたため、奈落に落下し、死亡。暗転の状態だったため、スタッフも気付かなかった。後日、対策として開口表示灯を設置。

スタッフが舞台面からオケピットに墜落という報告。舞台面に黒い絨毯を張っていたため見えにくかったため。ある会館では安全対策のため、会館独自に名刺大の[LED]を自作し、舞台の縁にとめているという話をきいたことがある。

・ローリングタワーの使用の際、人を乗せて移動させないこと。事故が発生しても自己責任。脚立からの落下事故もある。首が真下に向いて落ちる高さである。脚立を二つ使い足場を作れといわれる。

(15分休憩)

 

6 ビデオ上映「照明家のための安全な綱元操作の常識」日本照明家協会 制作

(内容省略)

 

7 質疑

質問 反響板途中で止めておいて良いか。

答え ドラムに巻き付けておくタイプは中間停止位置に止めてもシステムとして負荷がかかるとか弱くなることはない。

質問 手引きの綱の関係だが、次の催し物の関係で、準備の都合で前日にバトンのほぼ真下においておくのはどうか。

答え ストッパーをきちんとしておく。綱をころしておくとき、最後の一ひねりを確実にしておくこと。

 

(以上で講師に謝辞、終了)

 

 

 

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