(2) リモコン機器
大きく分けると仕込むためのリモコン器材と明かりを見せるための演出的なリモコン器材の二つに分けられる。(資料説明)
1]シューティングシステム
シューティングシステムという形の方は仕込みを中心にしたリモコン器材である。
PAN(水平角)TILT(垂直角)FOCUS(照射径)COLOR(色)をリモートコントロールする。操作系にはマニュアル操作卓と照射点指定方式の操作卓がある。ホールでは少ないが、テレビスタジオではシューティング操作卓が活用されてきている。
2]ムービングシステム
演出上のリモコン器材、明かりのライン(光のビーム)の動きを見せ、演出照明効果として使用するものである。一般的にはビームスポットのPAN、TILT及びカラーチェンジャをリモートコントロールするものである。
3]カラーチェンジャシステム
PAN、TILT機能を持たない照明器具にリモコンカラーチェンジャのみ装着して各場面における色光の制御をすることによって、演出効果を上げるほか、吊り込み台数の低減省略化等の効果を上げられる。
(3) 低騒音型スポットライト
スポットライトの点灯、消灯時に灯体の温度変化により金属部材の膨張、収縮が生じてノイズ(パチパチと音がするなど)が発生するのを極力少なくさせることにより、以前に比べても各段に音がしなくなった。コンサートホールとして使用目的が多いホールでは効果的である。その場合、フロントサイド、シーリングライトに用いるとベターと思う。明かりの質はこれまでの凸レンズと変わらない。
(4) 安全を考慮した器具
1]熱戦カットスポットライト
照射光に含まれる赤外線を大幅にカットし、照射熱量を約1/5にすることができ、PL法に基づく幕など可燃物への安全性を向上させた。手をかざしても熱くないのがわかる。
2]スポット吊下ハンガー
私どもで開発してみたものだが、特徴は、締め付け部分を強化し、剛性と締付固定力を増強したほか、器具取付ハンドル及び蝶ボルトに脱落防止金具を設け、落下する危険を無くしている。