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それでこの入場料金の問題ですが、民間がおやりになりますと例えば6,000円。それにある町が助成というかたちでもいいですし、利用料金をまけるということもあります。いろんなシステムがありますけども、そういう中で何か措置すると3,000円になると。そうすると札幌市民が6,000円で、北広島市民が3,000円というのはおかしいんじゃないか、という議論だと思うんです。平田さんのおっしゃってるのはラジカルなお話しなんで、それが直ちに最終的な結論にはならないとは思いますが、実はこれは頭の痛い問題なんです。

私は文化財団の専門委員会の方もやっておりますけども、文化財団が鑑賞型の助成をする場合に、その助成をした場合の入場料金はどう設定するかということがあります。入場料金を安くするというのは、公共セクターとしては当然考えることなんですが、あれはツアー型ですから、今と同じ問題が出て参ります。ある町では3,000円といいます、ある町では1,500円です。それは隣あってると一体同じ助成制度をやって、どうしてこういう差が出るのだろうかということがございまして、これは専門委員会でも相当議論を重ねてきたことであります。

これは、二つのアプローチがありまして、公共セクターがそういう観点でやってきたということは、先程の文化政策と絡んでくるんですけども、文化ポリシーとして市町村長さんなり、教育委員会がそういうことでやると言うのであれば、それはまさに自治体の判断で、それはそれでいいんではないかというご意見の方と、それからやはり同じものを提供するわけだからそれは同じ水準、差があっても常識的に分かる程度の差、理解してもらえる程度の差にすべきではないかという意見とがあります。

これについては率直に申し上げて、今のところ結論は出ておりません。結果論として市町村自治体におまかせをしてるし、今のところあまりひどい格差のある状況が出ておりません。ただ無料というのはときたま出てきまして、無料というのはゼロですから、これをどういうふうに考えるかというになりますけど、今のところ大きな問題にはなっておりませんが、これから考えていかなきゃいけないと思っています。それが入場料というかたちに現れた公共と民間とのそれぞれの立場がどういうように、うまく展開していくかということになるんだろうと思います。

(参加者との討議の部分は省略)

○深澤

それでは、時間がまいりましたので、最後にそれぞれ、パネラーの方から、本日お集まりの皆さんに、激励の言葉ということでお願いします。

○大野

激励の言葉と言うか、なかなか地方付きの日本舞踊というのは、帯広のお師匠さん元気がいいので、結構あるみたいなのですが、他の都市では、ちょっと札幌から地方さん、鳴物さんを呼ぶというところまでいかない場合も多いようなんで、珍しかったかなと思うのですが。それで太田さんおっしゃったように、いろいろなこと、河野さんから、ご指摘のあったこととか、いろいろ今まで見たことも、聞いたこともないようなことも、結構たくさんあったと思うのですが、午後から非常に、そういう意味では成果があったのではないかと思いまして、地元に帰られて、みんなにそういう成果を、自分の所の技術者の方に、どうやって渡していくかというのが、皆さんのこれからの課題かなと思います。

 

 

 

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