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常に、一回目の、8年度の時にもお話したのですが、とにかく日常点検というか、自分の使っている器材を常時、最良の状態にしておくということが必要だと思うのです。特に、札幌なんかですと、器材あり余っている劇場というのないわけではないので、昨日照明の担当の方見ていたと思いますが、かるでの倉庫の2階に行きますと、現在使っていない照明器材が山ほどあるわけです。ひょっとしたら、小さい小屋1件分位の器材が余ったような状態である。ただし、どうして余っているかと言うと、必要に応じて使うから余っているわけなんです。僕が行くと、僕とか、例えば新村さんなんかが、かるで入ってくると、あそこの倉庫、ほぼからっぽには絶対ならないですけれども、ほぼ半数方あそこから器材がなくなります。それ位、僕なんかも使わせてもらえますので、劇場にあるものは、全部フルに利用するというのが、僕のポリシーなので。そういう状態になるわけで、たくさんあるわけなんですけれども。あまり台数のない所というのは、結構あると思うのです。そうすると台数のない所で、不良の器具あると、とっても困るということが起きて来るわけですから。やはり自分の所にある器材は、常に最良の状態で、常に使える状態にあるということが、大事なことになってくると思います。

それから、自分たちの、後の方にありますけれども、プランナーとしての役割と言いますか。この作品に対して、どういうふうに取り組んでいったら良いのであろうということを、考えていく。というような、ことになろうかと思います。

人材の確保ということ、これは9年度に特にそういう話がだいぶ出まして、直営型、委託型、それからボランティア型と、丁度程よく3館程出てきていただいて、お話伺えたので、私としても非常に参考になったのですけれども。それぞれの問題点というのは、まず直営型の受ける人事異動というのは、これはもうどうしようもないことだろうと思うのです。ただ直営型にも、二通りあると思うのです。市役所ないし役場が直営でやっている場合。教育委員会です。教育委員会なり首長部局が直営でやっている場合と、財団に降ろして、財団が直営にやっている場合というのがあると思うのです。僕は持論なんですが、前から、8年度の時もお話したのですけれども。財団で直営するのが、地方のために一番良いと、僕は今でも思っています。というのは、技術集積ができるわけです、財団に。財団の中で人事異動している分には、ほぼ同じ人間の中でグルグル回っているわけですから、どんどん伝えていくことができるわけです。ところが、例えば教育委員会、ないしは役場レベルでやっていますと、突然どこか今まで聞いたことも、舞台というものにのったこともない人。照明器具に触ったこともない人が、突然1枚の辞令をもらって、いきなり来るわけです。

今までいた人というのは、水道局に行くとか。僕の知っているのでは、税務部へ行った人いますけれども。というような一般職に行っちゃうわけです。そうすると、伝える暇もないわけです。4月1日にいきなり、事前には来るわけですけれども、それぞれの業務があるわけですから、引き継ぎなしの状態で、たぶん言ってくると思うのです。それが、財団とかという形ですと、その日常業務をしながら引き継ぎができるわけです。そういうところで、技術集積がどんどんできていくし、それと地元で何かものをつくる時にも、財団の事業としてそれを取り組む場合には、財団の人間として、それに関わっていくことができる。例えば、稽古を見に行くこともできるわけです。そこで、一番そういう場合で良いのは、できるだけその会館使ってもらって、正直な話、なんか地元でやるのだったら、ただでもいいから会館でやらせろ。僕はそういう、太田さんなんかもたぶんおっしゃると思うのですけれども。僕はそういうような考え方を、劇場として持って欲しい。そういうふうに考えているのです。

 

 

 

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