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○深澤

山形さんからは、決定段階における苦労のお話がでました。昨日のアンケートの中でも、技術スタッフを担当した時困ったことは何かという問いに対しまして、今のお話のようなお客様との交渉事がなかなか大変だというご意見がありました。

次に、大野さんにお願いいたします。

○大野(日本照明家協会北海道支部事務局長)

講座の時もちょっとお話したのですが、私二足の草鞋で、舞台照明家としての立場と、それで日本照明家協会の北海道支部の事務局、誰もやり手がないので押しつけられて、性懲りもなく56年から、もう何年やっているのですか、20年近くやっているのですが。

その他に舞台監督の仕事が最近増えてきまして、そういう立場から太田さんたちと一緒に、北劇空間映像美術協会というのを、一応立ち上げメンバーとして参加いたしまして、そんな関係で昨日、一応舞台講師という、あまり私で役に立ったのかどうなのか、私としては自信がないのですが、皆様に私の持っているもの一部分でも、お伝えできればと思ってやって来たわけなんです。

今日は立場を代えて、照明家協会の事務局長というか、照明家としてのお話をさせていただくようなことになるわけです。

一応、マニュアルがありますので、論点というのがありまして。私、実は、8年度と9年度の2回連続して参加させていただきました。

8年度の場合は、完全にだて歴史の杜カルチャーセンターで、行ったのですが、その時には、舞台照明の基本ということで、お話させていただきました。

それから9年度には、『自治体ホールの技術水準の確保について』と言うことで、鷹栖の助安さん、それとあと上勇別、それから中標津、その辺りの劇場の方のお話を聞きながら、それに対してコメントをするということで。

読んでみましたら、おれも結構ちゃんとまじめなことまじめにやっているのだなと思って、自分でもこんなことしゃべったかなと思うのですが、わりと立派なこと言っているようなんですが。人が言った後で、それをフォローするというのは、非常に楽なんですが。何もないところからスタートしなくちゃいけないので。一応このテーマに沿って、ひとつお話していきたいと思うのですが。

まず自治体ホールに必要な技術水準とあるのですが、水準はないのです。はっきり言えば。どこまでいっても止まらないわけですから。最低の技術水準で言うと、まず自分の劇場を把握しているということです、それぞれが立場において。例えば音響さんでしたら、即答できる位。例えばマイクの数が何本あって、どこにラッパがあってというのが、スピーカーが付いててというのが、即答できる位。照明さんで言うと、フェーダーの本数いくらでと、当たり前なんですけれども、そういう当たり前のところを大事に。スポットの数が何台あって、シーリング何回路なのと言われたときに、ポンと答えられるかどうかということが、技術水準として、一番大事なところだろうと思うのです。まず最低基本的には。要するに自分の劇場をきちっと把握しているということです。それと、先程、山形さんの方からも言っていましたが、日常点検がちゃんとされているか、ということです。

 

 

 

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