15. 居住移動者の高齢者保健福祉サービスの認知・利用に関する考察
江戸川区に限らず全国の市区町村で実施されているホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイについては、3〜4割の者が認知し、1〜2割の者が利用していた。また、デイサービス、ショートステイについては、転入者で認知・利用している者の割合が大きかった。これは福祉サービスの利用状況の結果と同様に、転入者で移動後に江戸川区の在宅福祉サービスを利用する者が増加していることを示している。
高齢者の住宅に関するサービスについては、住まいの改造に対する助成を認知しているものが2〜3割と多かったが、三世代同居のための住宅資金の貸付、民間賃貸住宅等の家賃貸付では1〜2割、街づくり宅地資金の貸付では1割に満たなかった。またこれらのサービスの利用も非常に少数であった。居住移動の違いでは、区内転居者で若干認知・利用が多い傾向がみられたが、転入者、転出者、区内転居者別に大きな差はみられなかった。したがって高齢者の住宅に関するサービスの利用を促進していくためには、居住移動の状況に関わらず、全ての高齢者に対する広報などによる十分な情報提供が必要である。