日本財団 図書館


アンダー・グラウンドの割合の問題ですが、今だから言えるのは、中央銀行総裁がはっきり言ったのは、4分の1は確かにあるということでしたね。GDPの4分の1はアンダー・グラウンド経済である。しかし、人によって、いや50%ある、100%だといろいろ意見はある。しかし少なくとも4分の1あることは、中央銀行総裁が言ったのだから、これは確かです。ここで申し上げたいと思います。あと大きな流れとしては、さっきおっしゃったとおりであると思います。

あと、軍政と民主化の問題ですが、今、徹底的にナワズ・シャリフの行った悪政を是正するためには腐敗といった行政権をむちゃくちゃにして、司法権、そういうことを是正しなければならない。それをするにはかなり時間がかかる。英、米、EUまで早くしろと言っている。長期化するのはもちろんよくないことは明らかなんですが、やはり1年や2年はかかるだろう。これはあなたの意見に賛成です。1年や2年はこれはどうしてもかかるのです。アメリカもそれは暗黙にだんだん納得していくのではないかと思います。とりあえずちょっと気のついたことだけ、コメントと補足をさせてもらいました。

小田 どうもありがとうございます。非常にありがたいコメントで、最後の件なんですが、アメリカが口では民主制に早く戻るように言っているんですが、実際には、シャリフのステータスを復帰させることには全然固執していないという発表もしますので、それは逆に言うと、軍事政権を黙認しているという感じがいたします。

A それから、アメリカの動向ですが、核実験以来非常にアメリカも熱心に、次官補もインドやパキスタンに送ってきて、核の準備を進めないようにしている。核といっても核はまだできていないんです。私も参謀長なんかよく知っているのですが、実際はまだ核はできていなくて、この次のステップとしては、ミサイルに核弾頭をつけることなのですが、これはかなり技術を要するので、核弾頭をつけるまでにはまだ1、2年はかかるだろうと私は思うんです。

やはり、それを未然に防止し、インドとパキスタンが核戦争に至らないようにアメリカはものすごく外交を展開しています。非常に驚くべきです。何回も来ていますね。そして向こうの統合参謀本部の参謀長の次の人なんかが来ています。新聞にはあまり出ないが、アメリカはやはり世界の冷戦後のワールドオーダーを維持し、戦争を防止することを非常に熱意を持ってやっている。私はアメリカは南西アジアで火を噴かないよう、非常に熱心に努力していると評価しています。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION