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A 法案は入っていますよね。

田中 入っています。

A ただ、いろいろな審議の経過みたいなものとか。多分法案だけ読んだって僕はわからないと思うんです。それはある程度のバッググラウンドを持ちながら読んだらわかるかもわかりませんけれども、例えばどういう会議でどういうものが議論されたのかというのは、どの程度透明になっているんですか。むしろ、こっちのほうが大事だと思うんですよね。

田中 それは審議会によりけりです。

A ですから、少なくとも行革会議を議論した中で、議論のプロセスというのはどれだけ公開されてきたのか。

田中 行革会議は、水野先生のご性格もありますけど、通常の審議会と違って、記者会見で微に入り細に入り、本当にオープンにしていると言っていいです。

A 記者会見というのは僕たちもやりますけど、ごく大まかなところの、言いたいところが出てくるわけですけれども、少なくとも議事要旨とか、それはこういう会議の性格だから全部出せないにせよ、どんな主要な議論があったのかというのは…。

田中 行革会議のときは、私は行革委員会の事務局長をしていましたが、4種類ぐらいの議事録が流れておりましたね。一つは、共同とか朝日の記者会見の、生のものが速報で入ってきます。それから、事務局が記者会見の直後につくった概要、加えて、発言者の名前も入った概要も出している。時間は少しずれますが、インターネットにも載せます。そこまで出しています。もう一つ、実はこれはないことになっているんでしょうが、まさにそのままの議事録を見ることができました。

A 田中さんはね。

田中 私は。4種類を見ると、驚いたことに、それほど食い違いがない。公開されているものは、かなり詳しく書いています。それは水野さんが堂々と、だれがどう言った、こう言ったまでしゃべるものだから、事務局は議事概要でもそこまで書かざるを得ないんですね。あれは特異です。通常の審議会は、概要といったら本当に概要で、それで公開していると言っている。

ちょっと余談になりますが、私は、審議会というのは記者にオープンにしたらいいと思っています。オープンにしていないのに、例えば私が発言すると、何時間もしない間に「あなた、こう言ったらしいね」とすぐ反応がある。

 

 

 

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