本当に国民の立場に立って行われていたものなのか。田中さんは個人としてそう思われたのかもというのを最後に聞いて、私、ほっとしてこの質問をしているのですが、そうでなかったら多分、こういう質問をしなかったと思うんです。
私の場合、アメリカのシンクタンクにいますので、いつも日本とアメリカの間にいて、いろいろな疑問があるものですから、こういう素朴な質問になるんです。でも、これは非常に基本的な質問のように思いますので、若い方たちの立場は置いて、1億のほうを見て。
D ちょっとそれにつけ加えたいんですけれども、政策評価とか行政評価の問題なんですが、国民にかわって評価する視点というのは、これは本当に一番の問題です。ここの中では結局、行政が行政を評価する話ですよね。評価というのは本来、外部委託するのが正当な道ではないかと思うのです。自己反省してくださるのは、しないよりはもちろん、当たり前のことですけれども。行政改革の話の中で、どうして外部委託をしようじゃないかみたいな姿勢すら出てこないのか非常に不思議で、議論の中で出たことはないのでしょうか。私は、構想日本という政策シンクタンクにおりますから、予算を立てていただいて、こういうものをそういうものにいただければ、もっともっとこういう活動ができるんですけどね。
田中 非常にいいご質問だと思います。順番を追って私から話して、司会者から補足してもらいます。
ベテランがおられる前で非常に恐縮ですけれども、マスコミが常に正しい報道をしているかといえば、日本だけの問題ではなくて、世界中どこにでもある問題だと思います。例えば、事情に詳しい人から見れば、本当はこうなのに、なぜ、ということはいっぱいあります。例えば、論説クラスの人たちからよく聞きますけれども、彼自身が新聞を、他紙含め読んでいても、独立行政法人がどうにもわからないと正直に言われるんですね。あなたと1時間話していたら、少なくとも今、構想している中身がどういうことであるということはよくわかりましたと。その上で書いてくださればいいんですよ。わけのわからない人が解説をし、しかも、それに基づいていろいろなアンケートの問いをつくって、それで世の中ああです、こうですと言われたら、おっしゃるように世の中大変…。