こんな研究機関ばかりになると思っていなかったかもしれませんから。そういう意味で、やや意見が違う面がある。
それから、スリム化のところで局長級、課長級の話、これは若い人で次、課長になる、局長になろうと思っている人からすると重大問題ですから、それで一般の人から見れば、局が減って、そのかわりに局削減の数の半分か3分の1ぐらいか、それに相当する格の高い職が増えることぐらいは、今回の改革から見れば目をつぶってもらいたいなという感じもします。それは民間のある業界の会社が統合になったときに、社長はしょせん一人であるように次官は次官であって、次官級とはえらい違う。社長のかわりに副社長ができたからといって、そのぐらい目つぶってよということでご容赦願いたいと思うので、あまりこういうのを新聞で書いていただかないほうがいいかなと思います(笑)。
評価について言えば、非常に重要であることは間違いなくて、これが本当に重要だと思うんですよ。ただ、そのときに普通の縦割り省庁、総務省以外のところから見れば、たまたま今回、総務省というのは郵政とか自治がきたりしているものですから、どう見ても外形的に問題がありますから、今の総務省が他省の評価をやるのには困難もあるでしょうね。今回の総務省と内閣府の関係自身に課題があることは間違いないですから。ただ、全体としてはいいですね。それくらい目をつぶって。そんな話ばっかりなんですが(笑)。そういう印象です。
司会 どうもありがとうございました。
田中 Bさんがおっしゃることは、公務員の若い人の話としては非常によくわかります。あなたのおっしゃったことは、実はおたくの幹部や事務局の幹部が、ほぼ同じ言い方をされていました。お聞きしていて、意外と教育は行き届いているんだなと思いました(笑)。
ただ、独法のことだけについて言いますと、そうは言いますが、中期計画を3年なり5年なり立て、仮に研究者であっても、あれは名誉職みたいなことではよろしくない。そういうのは顧問で置いておけばいいので、そこの長というのは、やはり研究を実質的に効率的に、しかも効果のあるように運営していく手腕をもつことのほうが私は大事だと考えます。高名な学者をいろいろそこに並べておかれるのはいいんですよ。でも、それは病院と同じで、院長が医者でなくちゃいけないということには必ずしもならない。これだけ複雑な医療、多くの職種の人をうまく使っていくというのは、医師でなくてはいけないというのはかえってかせになる。