第2部 巻末資料
1999年5月27日
発表者 岸田芳樹
◎混迷するロシア政局と今後の日ロ関係
1 ロシア政局の現状
(1) プリマコフ首相解任をめぐる動き
・首相支持率の上昇と下院の支持
・スクラトフ検事総長による大統領一族と政商ベレゾフスキーに対する疑惑追及
・下院による大統領弾劾審議
(2) 権力に固執するエリツィン政権の末期的症状
・国内の安定を損なう首相解任劇
1]チェルノムイルジン首相(98年3月解任)-大統領再選を支えた新興財閥時代
2]キリエンコ首相(98年8月解任)-ネムツォフ氏らが新興財閥排除に乗り出す
3]プリマコフ首相(99年5月解任)-共産党閣僚らの入閣、下院との協調重視
・新内閣におけるベレゾフスキー氏の影響力
(3) 強力な大統領権限に対して力不足の下院(450)
1]保守3会派-共産党(129)、権力を人民に(46)、農業党(36)
2]改革派野党-ヤブロコ(46)
3]政権与党-われらの家ロシア(61)
4]中間派-ロシアの地域(43)、無所属(31)
5]極右-自由民主党(50)
・大統領弾劾否決、首相承認で政治的打撃を受けた共産党
(4) 下院選挙(今年末)と大統領選挙(来年中旬)を控えた権カ闘争
・政争の秋、下院選中止の憶測
・エリツィン大統領の健康問題
・エリツィン3選出馬の可能性
・前回はエリツィン対共産党、今回は政権分裂の事態も
(5) 大統領候補になり得る有力政治家
1]ルシコフ・モスクワ市長
2]ジュガーノフ共産党委員長
3]レベジ・クラスノヤルスク地方知事
4]プリマコフ前首相