2 日ロ関係の最近の動きと展望
(1) 日ロ双方の歩み寄り
1]ロシア側
・北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大
・エリツィン政権のアジア外交重視姿勢
2]日本側
・橋本前首相の経済同友会での演説(97年7月)
対ロ3原則(信頼、相互利益、長期的視点)
3]北方領土周辺海域における日本漁船の安全操業協定
(2) クラスノヤルスク、川奈でのノーネクタイ会談
・クラスノヤルスク合意(97年11月)
東京宣言に基づき、2000年までに平和条約を締結するよう全力を尽くす
橋本・エリツィン・プラン策定
・川奈合意
平和条約が東京宣言第2項(北方4島の帰属問題を両国間で合意、作成された諸文書および法と正義の原則を基礎として解決する)に基づいて4島の帰属問題を解決することを内容とし、21世紀に向けて日ロの友好協力に関する原則などを盛り込むことで合意
・橋本前首相の国境画定提案
(3) 小渕総理、日本首相として25年ぶりの公式訪ロ(98年11月)
・モスクワ宣言(国境画定委員会、共同経済活動委員会)
・エリツィン大統領の平和条約と領土問題解決切り離し提案
・パノフ駐日大使の考え
・クラスノヤルスク合意をめぐる日ロ間の解釈の相違
(4) ロシア知日派の提案
・日ソ共同宣言に基づいた解決策
・ロシア世論の動向
・エリツィン大統領の秋の訪日が最大のヤマ場に