C 共和党の社会政策に関して言えば1つ欠落している点があると思います。ワシントンの官僚は社会政策の資金をたくさんもっているわけですが、ローカルなレベルでどうやって使うべきかよくわからない。ワシントンの人々はあまりよく使い方が分からない。地方自治体の人々のほうが、具体的な問題が何で、誰が金を必要としているか分かっている。誰が障害者なのか、弱者なのか分かっている。そして、一般的にもっと効果的に人々のために金を使う。そこが1つ民主党と共和党との差といいますか、連邦政府から地方自治体に税を交付して、地方自治体にまかせる。ローカルな役人のほうが町の声をよく知っている。自分の土地でどういったことが起こっているか分かっている人に、常にゆだねるというのが共和党の考えです。
東京の方々は大阪の問題をよく把握できないだろうと思うわけです。ですから、共和党多数の議会がやろうとしているのは、要するに連邦政府の予算を地方自治体に回す、そして地方自治体が実際にいろんな弱者向けの政策のために使う、あるいは無駄を排除するということだと思います。ワシントンから全部やろうとすることは無駄だと思います。ワシントンからむしろローカルに問題解決をゆだねていくということです。
百年前、連邦政府は国民の面倒を見たわけではありません。民主党は、子供、老若男女の面倒を見るべきだと思ったのです。しかし、子供の面倒を見る、責任を担うのは家族であるべきです。そして、まずローカルなレベルでそれぞれも人々が責任をもって解決をするべきです。教会、学校、ローカルなレベルで責任を担う。そして、個人的に人々がこのローカルで、悩んでいる人を助け、苦しんでいる人を助けるべきだと思っています。中央政府が我々を助ける責任をもっているとは思いません。そこが、民主、共和の差だと思っています。無駄な支出はしないほうがいいと思っています。
D 2000年の大統領選挙にからんだ質問を1ついたします。10年ほど前までよく民主党の選挙についていうとリベラル・ジレンマという言葉が言われました。リベラルでなければ党大会で勝てないと、リベラルであるが故に一般投票で勝てないという話だったと思います。共和党の場合、この10年ほど逆のコンサーバティブ・ジレンマといいますか、コンサーバティブでないとなかなか党大会で勝てないと、また逆にコンサーバティブであるが故に一般投票で勝てないと、あるいはそのコンサーバティブな人々に足を引っ張られて党内の基盤が弱くて、一般投票で勝てないというようなことが言われているようです。