しかし、アメリカの国民がクリントン大統領を支持し続けているのは、アメリカ人はお金が好きだからです。今は儲かっているからです。しかし、長期的には我々がやろうとしたことの背後にある知恵は、将来的には今より支持されることになるであろうと思います。
今、共和党はこんな長々と、なんの意味もない裁判をやったというようなことが言われているのは分かっています。しかし、我々の観点から言って、我々が大事だと考えている理念をもとにやったことであります。アメリカには大陪審の前で偽証をしたために何百人もの人が刑務所に入っております。これはクリントン大統領も同じ偽証をしたのでありますが、しかしクリントン大統領の場合は刑務所に送られておりません。メディアは弾劾裁判のときには、クリントン大統領のことに関するジョークはいろいろ言いました。そういったようなメディアの取り扱い方を見ることによって、国民も今回の大統領の偽証も冗談のように扱うようになってしまいました。これはもう問題の1つであったと思います。
共和党が党派的なアプローチをとっているのではなくて、むしろそれをしているのは民主党ではないかと思っています。その実際に弾劾の評決のときには、民主党が全員同じ無罪という方に票を入れました。共和党員が何名か無罪に票を入れたのであります。我々は党派的な考え方をしているのではありません。我々は妥協を容認する党です。いずれにいたしましても、ワシントンの外に出て各州、地方に出て各州、地方の方に行きますと、平均的なアメリカ人は共和党的な哲学をもっていると言われております。本当は民主党だと自分で言い、民主党の大統領に票を入れながら、その地元では知事、あるいは州議員のほうには共和党に1票を入れるというようなことをよくやっております。とにかく自分の財布の中味が厚くなるようなことをしてくれる人なら誰でもよいのです。
私の地区、南部の問題を1つ申し上げますと、昔の南部13州ですが、みんな生まれたときは民主党員です。これは南北戦争の遺産であります。しかし、考え方は民主党ではありません。考え方は共和党ですが、しかし祖父の代から民主党であったので、その党を民主党から共和党に切り変えてしまえば、お墓の中で、棺桶の中で祖父がひっくり返るというようなことをみんなが考えているのであります。それで、私の選挙区の場合は、本当は大半の人が民主党であると言いながらも、その7割の人が私に票を入れたのです。これはよく起こることなのです。
「コントラクト・ウィズ・アメリカ」について言えば、選挙では全く功を奏しませんでした。あれはPR戦略のようなものだったのです。共和党の議員に話をして、そのコントラクトの十項目はなんだったかという質問をすれば、みんな覚えていないと思います。ご質問ありがとうございます。