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これは個人の支持、個人の見方とはあまり関係がなく、大学が左翼的な考えをもった、テニア(終身在職権)をもった教員に掌握されているということであります。彼らは特有の見方をもっています。

これはワシントンのキャピトルヒル(議会)での多数を勝ち取ったときに分かったのであります。我々はいつも反政府の立場であったために、実際に政府に入ったときに何をやっていいのかが分からなかったのです。いつも政府に対抗する立場であった。いつも民間で仕事をしていたのです。我々は何かを成し遂げ、それを現実の世界に生かすことが我々の仕事であるという主旨でありました。我々は官僚になろうとは思っておりません。プロパガンダのような仕事もやりたいとは思っておりません。

ただ、ジャーナリズムを専攻している学生のほとんどは、入学当初はそうでなくても民主党、あるいはリベラルになって卒業するのです。いろんなインタビューや調査の結果、ジャーナリストの9割はクリントン、ジョンソン、ケネディ大統領にも票を投じたということが分かっております。もちろん保守派の雑誌は一部ありますが、それは非常にローカルなものにとどまっておりますし、アメリカ以外に出ることもありません。

確かに弾劾裁判に関して共和党は叩かれたわけですが、共和党の意見ははっきりと出されることはありませんでした。納得ができないと思われた人もいたでしょう。なぜ共和党はあれだけ人気がなく、政治的にもばかげているポジションをあえてとったのかと、なぜ一体世論に対して毎日真っ向から反対するようなことをやったのかと、共和党の将来につながらないかもしれないことをやったのか考えていただきたいと思います。なぜ我々はそういう方法をとったのか。なぜやったのかと言いますと、これは直接の理由ではないのですがニクソン大統領が、アメリカ人に対して嘘をつきました。共和党員がその偽証をすれば今刑務所に送られるでしょう。一方、民主党員が偽証すれば、その人がむしろ称賛されるばかりではないかと思います。

しかし、だからといってニクソン大統領があのようなことになってしまったから、その報復ということでやったのではありません。これは原理原則の問題でありました。規則が大事であり、また信頼も大事であります。大統領がテレビ演説で真っすぐに視聴者の目を見据えて、国民に語りかけて支持を訴えても、その大統領の言う言葉に意味がなくなってしまいます。アメリカ人の75%は大統領を不名誉な人物、不誠実な人物と言っています。

 

 

 

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