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政府は官僚のために金を使っている、官僚の給料を上げるだけだと思うのです。ですからこの資金、税構造については、政府が権力の座を占め続けていく、そして必要以上の権力を政府が握ることになるのです。

以上が大きな政府対小さな政府に関しての我々の考え方です。ただもちろん外から見れば共和党と民主党との間で政策はそれほど大きく違ってみえないかもしれない。というのは、もっとコンセンサスを得ないとこの政策をまだ実際に施行できないでいるわけですから。我々の目標はそこなのです。それと同時に、一定の安定、一定のセーフティーネットといいますか、生活の保障が必要だということは言えます。

吉原 どうもありがとうございました。それでは、フロアの皆さん方の質問をお受けしたいと思います。せっかくの機会ですし、11時45分まで時間がございますので、挙手をお願いいたします。

A 今日はレクチャーをどうもありがとうございました。コメントを2つ、それから質問を1つさせていただきます。

まずコメントの第1でございますが、ファンダーバークさんが強調されましたように、日本サイドの受け取り方というのは民主党よりのバイアスがかかっているのではないかという危惧をおもちだというふうにさっきおっしゃいましたが、私個人的には必ずしもそうではないのではないかと思うのです。あの非常に良識ある学者の方や、良識あるマスコミの方を通じてですね、むしろ共和党のポリシーもかなり日本に浸透しております。そのことの1つの例でありますが、イギリスのブレア政権というものが、いわゆるサッチャーリズムの成果を今享受しているのと同じように、現在のクリントン政権もレーガン、ブッシュ政権の成果を得ているというふうな認識が、かなり日本にも浸透しているように個人的には思っております。

コメントの第2でございますが、今追加のご説明のなかでご指摘のように、米国で現在うまくいっている政策が、ほかの国で必ずしもうまくいくとは限らないとご説明いただきましたが、このご認識は非常にエンカレッジングといいますか、私どもにとって非常に励まされるようなお言葉で、正しいご認識をされているのではないかと思います。このような考え方がアメリカにおいて主流になることを、私個人的には非常に望んでおります。今のはコメントの第2でございます。

最後に質問でございますが、今竹中先生のコメント、あるいはご説明のなかにもありましたけれども、政策面の対立軸というのが、共和党、民主党を通じてあいまいになっているのではないのかということがございます。

 

 

 

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